今欲しいのは「回復力」。女医が教える、タフな美肌の育て方
40代が老いを感じる瞬間のひとつ、「傷がなかなか治らない」問題。小さなやけどや切り傷、すり傷、大人ニキビや虫さされのあと――。イベント前に発見した日には、心底がっかりしてしまいます。 その原因のひとつは、年齢とともに衰える新陳代謝。でも、あきらめるのはまだ早い! 加齢に負けない「回復力」のある肌の育て方を、美容皮膚科医の三宅真紀先生にうかがいました。 ターンオーバーの周期は年齢と同じ アンチエイジング治療のエキスパートである三宅先生。年齢とともに傷あとが治りにくくなるのには、主な理由に「肌の新陳代謝(ターンオーバー)の低下」があるといいます。 肌の新陳代謝とは、つまり肌の生まれ変わりのこと。ターンオーバーの周期は通常28日ですが、年齢とともに日数が増えていきます。一般的には年齢と同じくらい(40歳なら40日周期)と言われるそう。この結果、傷や肌あれが治りにくくなるのです。 肌は年齢×ケア×生活習慣で決まる 20160617_atnon_cafe_2.jpg でも、ターンオーバーは年齢だけで決まるわけではありません。周期には個人差があり、生活習慣によっても違いが出ます。さっそく三宅先生に、「新陳代謝の高い肌」になる方法を教わりました。 たまった角質をピーリングで除去 「年齢とともにたまりやすくなる角質は、ターンオーバーの妨げになります。クリニックなら月1回、自宅なら週1回くらい、ピーリング剤で角質をおとして」 シンデレラタイムを逃さない7時間睡眠 「夜は7時間くらい眠れるとベスト。寝ている間に成長ホルモンが出て、ターンオーバーも進みます。なるべく深夜12時~2時は睡眠時間にあてて」 ストレスを発散してホルモンバランスを整える 「仕事が忙しいと男性ホルモンの分泌が増え、女性ホルモンが減少します。肌をきれいにするエストロゲンは、特にストレスに敏感。適度に発散してリラックスを」 肌だけでなく、心と身体の健康にもつながりそう。「年齢に負けない、新陳代謝の高い肌を『育てる』ことは可能です」と、三宅先生からも頼もしい言葉をもらいました。 傷あとが残る3つの理由 年齢に負けない肌への希望が持てたところで、先生に聞きたかったことがもうひとつ。それは、きれいに治った傷と、あとが残ってしまった傷の違いについて......。なにか理由はあるのでしょうか。 三宅先生によると、以下の3つのケースが考えられるとのこと。 1.乾燥させすぎ 「現在の傷ケアの主流は、乾燥させない湿潤療法。専用の被覆材(ひふくざい)を使います。手元になければ、ワセリンを塗ってラップで覆い、治るまで乾燥させないように」 2.関節の傷 「ひじやひざなど、よく動く関節の部分は傷が治りにくく、ケロイドになりやすい。被覆材もはがれやすいので注意して」 3.血流の悪い部位の傷 「傷の治りには血流が必要。手足やヒップは毛細血管が少なく、血行が悪いので傷あとが残りやすいです」 これらの点に注意しつつ、普段から新陳代謝アップにつとめれば、「傷がなかなか治らない」問題も改善できる気がしてきました。 それでも傷あとが残ってしまったら
左から:第2類医薬品 アットノンローション 1,600円(税抜)、第2類医薬品 アットノンコンシーラータイプ 1,300円(税抜)、第2類医薬品 アットノンクリーム 1,300円(税抜)
これからの季節には、塗るとすぐに浸透してベタつかないジェルがぴったり。乾燥肌の人には、よりしっとりとした質感のクリームが向いています。お出かけ前には、新発売の隠しながら治すコンシーラータイプ。広範囲の傷あとには、こちらも新発売のローションと、シチュエーションによって使い分けできるのが便利。ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症にも使えるので、ガサガサかかとでお悩みの人にもおすすめです。
「『ヘパリン類似物質』は、皮膚科でも長く使われている、安全性も効果も確かな成分です。ドラッグストアで手に入るものなら、日常で使いやすいと思います。保湿としてもいいですし、傷あとにはプラスはあっても、マイナスはひとつもない。あきらめずにケアし続けることが大切です」(三宅先生)
40代ともなれば、心も身体も「無傷」だなんてありえない。でも、「回復力」だけは自分次第! 年齢にふさわしいかしこいケアで、タフな美肌を取り戻しましょう。
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